福島県伊達市 "ほどよい田舎"に来てみませんか?

古民家サバイバル

「薬缶のお湯かけ作戦」により、何とか水道は使えるようになりました。僕は顔を洗い、同じように洗濯機の給水栓にもお湯をかけて凍結の呪縛から解放したのち、洗濯機を回しました。僕は勝利の高揚感に浸りながら、爽快な気分で洗濯機が回る音を聞きながら、優雅にコーヒーをドリップし、ハニートーストをかじりました。

しばらくして「さ、そろそろ洗濯終わったかな」と洗面所に行くと、信じられない光景が目に飛び込んできました。洗面所が水浸しになり、さらに溢れた水が風呂場にまで流れ込んでいたのです! 何が起きているのか現実を理解するのに、3万光年ほどの果てしない時間を要しました。洗面所を覆い尽くしている水の正体は、洗濯機の排水でした。白く半透明の液体には、髪の毛やら埃のかたまりやらが浮遊しています。僕は悟りました。地中の排水管の一部が凍結し、排水が滞っていることを・・・僕が欧米人なら「Oh, My God!」と両手を天に掲げて絶叫したことでしょう。残念ながら僕はシャイなジャパニーズボーイなので、クールに水たまりを凝視したままフリーズしただけです。

洗濯機の排水溝にお湯を流すわけにもいかず、僕はただただ途方に暮れました。僕は原子炉建屋に足を踏み入れるときの勇気を持って、素足で冷たい汚水の海に入り、たまった水をボールですくって風呂場に捨てるという作業に取りかかりました。風呂場の排水溝は凍ってはいないようで、何とか汚水は減っていきました。僕の心は時速120㎞で走る車に突っ込まれた電柱のように折れたまま、しばらく復旧することはありませんでした・・・

排水管も凍結することがある。僕はその事実をここに来て学んだのです(続く)。

この記事を書いた人

山崎裕恭
1977年岐阜県生まれ。千葉大学教育学部卒。
東京で雑誌編集・広告制作に携わったのち、東日本大震災を機に伊達市地域おこし支援員として着任。任期満了後は市立放課後児童クラブの運営・指導を行いながら、さまざまな地域交流活動を支援。
ときどきコーヒー屋さん。社会福祉士。
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